タテジマヘビギンポ

2010年6月5日土曜日

イソギンポ科

t f B! P L

Tropical striped triplefin, Thailand
Originally uploaded by takau99

ダイビング中、サンゴの隙間や岩の上に、ちょこんと座っている地味…だけど、なんだか目を引く魚に出会ったこと、ありませんか? 今日は、そんな「どこのポイントにもいる普通種」でありながら、私の心を鷲掴みにしている**「タテジマヘビギンポ」の知られざる魅力と、彼らがマクロ撮影の最高の練習相手**である理由を熱く語りたいと思います!


地味?いやいや、よく見て!「タテジマヘビギンポ」の隠れた美しさ

タテジマヘビギンポは、その名の通り、体側に特徴的な縦縞模様を持つイソギンポ科の仲間です。サンゴ礁域や岩礁域のサンゴや岩の上に、数匹でじっと座っている姿をよく見かけますよね。

パッと見は地味?…なんて思わないでください! 彼らの魅力は、じっくり観察することで初めてわかる、その体色の美しさにあります。

光の当たり方や個体差によって、深い青、鮮やかな黄色、オレンジ、赤みがかったブラウンなど、想像以上に豊かな色彩を秘めているんです。特に、オス個体の中には、まるで絵の具を散らしたかのような、はっとするほど美しい模様を持つ子もいます。彼らのくりっとした瞳も、一度見たら忘れられないチャームポイントなんですよ!

これ、地味どころか、めっちゃフォトジェニックじゃないですか?


なぜタテジマヘビギンポが「マクロ撮影の神」なのか?

私が個人的にタテジマヘビギンポを「かなり好きな被写体」として推すのには、明確な理由があります。それは、彼らがマクロ撮影の練習に「もってこい」の魚だからです!

  1. 圧倒的な「逃げなさ」: これが一番のポイント!タテジマヘビギンポは、他の臆病な魚たちと比べて、驚くほどダイバーが近づいても逃げません。もちろん個体差はありますが、基本的にはこちらが適度な距離を保てば、じっと同じ場所にいてくれます。これは、せっかく見つけた被写体がすぐに逃げてしまいがちなマクロ撮影において、本当に助かる特性です。

  2. 安定した構図が狙える: 彼らがサンゴや岩の上でじっとしているということは、背景や構図をじっくり考える時間が与えられるということ。焦らず、アングルやライトの当て方を試行錯誤できます。マクロ撮影で重要な「ピント合わせ」の練習にも最適です。

  3. 多様な表情を見せる: ただ座っているだけでなく、時折ヒレを広げたり、体をひねったり、別の個体とじゃれ合ったりと、小さな体で様々な動きを見せてくれます。同じ個体でも、粘って見ていると、思わぬ瞬間を捉えられるかもしれません。

「もう少し寄ってみようかな」「この角度からだと色が綺麗に見えるな」「ストロボの当て方、これでどうかな?」…そんな試行錯誤を、タテジマヘビギンポは辛抱強く付き合ってくれるんです。まさに、マクロ撮影の技術を磨くための、最高のモデルと言えるでしょう!


私のタテジマヘビギンポ撮影術(ゆるっと実践編)

個人的に撮影する際のポイントをいくつか。

  • 低いアングルから狙う: 彼らの目線に合わせて、下から見上げるように撮ると、より表情豊かに写ります。

  • ストロボは優しく: 彼らの体色の美しさを引き出すには、強すぎる光は禁物。優しく色を乗せるイメージで。

  • じっくり観察する: 最初にじっと動きを観察し、次にどう動くかを予測すると、シャッターチャンスを逃しにくくなります。


まとめ:地味なんて言わせない!タテジマヘビギンポに恋しよう!

どこの海でも会える普通種だからこそ、改めてその魅力に目を向けてほしい「タテジマヘビギンポ」。

彼らは、地味に見えて実は奥深く、そして私たちのマクロ撮影技術を優しく、時には厳しく(?)磨いてくれる、最高の先生です。

次回のダイビングでは、ぜひ彼らをじっくり観察して、その隠された美しさと、撮影の練習相手としてのポテンシャルを感じてみてください。きっと、あなたもタテジマヘビギンポの虜になるはずです!

皆さんの好きな海の小さな被写体がいれば、ぜひコメントで教えてくださいね!


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